引き続き生録音

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「黄金の人生(仮)」の各パートも決定したことだしベースの差し替え作業です。
この曲は指弾きではなくピック弾きが相応しいと割と初めの時期にそう感じました。
ピックで弾くと歯切れもいいし速いフーズがある場合に向いています。
弦には大きく分けてラウンドワウンド弦フラットワウド弦の2種類あって、自分の張ってるのは後者です。
フラットワウンド弦は弦の表面がつるつるで、
あまり押しの強くない(攻撃的ではない)音にしたいのであれば有効だと言えます。
フレーズ自体が割りとおしゃべりであっても他を出し抜いて悪目立ちする事もなく 溶け込んでくれます。
また、60年代的な特徴的な質感が欲しい場合にはもってこいです。
何故かというと、当時はフラットワウンド弦で弾いていたからね。
今でも、一般的にはフレットレスベースにはフラットワウンド弦を使ってます。

余談ですが、ポールマッカートニーが使用している事で有名な通称”バイオリンベース”も持っていて、
それにもフラットワウンド弦を張っています。
やっぱりこのベースにはフラットワウンドの音がしっくりきます。
ボディの中が空洞なため箱鳴りするのでいい音がします。
ジャズで使うウッドベースの超小型版と思ってもらうとわかり易いかと。

これを2本持っていて、そのうちの一本をフレットレスに改造しました。
つまり指板に埋め込まれているフレットを取っ払ってしまうわけです。
因みに1stアルバムの「模型の街」は中間部以外これで弾いています。
音をスライドさせた時の「ぷあ~ん」という独特の不安定感を出したかったからです。

《サイズ感の比較》 バイオリン<ビオラ<バイオリンベース<チェロ<ウッドベース(コントラバス)
バイオリンベースをまだ弓で弾いたことはありません。

「イチョウの杜」は歌録音も終わり仕上げ段階に入ってきました。
Vocalトラックの数が多くてMIXバランスが少し難しい。これでOKだなと思って、
2MIXに落とし暫く時間を空けて聞いてみると、細かい箇所で自己ダメ出しがでてしまいます。
気に入らない箇所がでるわけですね。

一度客観的な耳になって聞く状況を作るのが大事です。
これを暫く繰り返しながら直していくと良いものに仕上がっていきます。
時に「じゃ、こうしたらどうなる?」という実験的な事もやってみたりしますが、
それは怪我の功名を狙ってやってるのではなく、
そのテストがやっぱりダメな事を把握する方が目的だったりします。

①絶対ダメだった
②思ったほど悪くないが今回には不適合 ⇒プチ怪我の功名
プチ怪我の功名は別の機会に使えそうなのでストックになります。
時々、ホントに怪我の功名が出てきてしまう事があり、それいい意味で困るんだなあ(笑)

このように、初めの内は数箇所あるものの、その後直っていくと
何度聞いてもダメだしできないくらいの絶妙なMIXバランスに辿り着き、ちゃんと解消されます。

今週はここまで
次回につづく