元GenesisのギタリストSteve Hackettのソロアルバムに「Tribute」という、収録曲半分くらいがバッハの曲なんだけど、クラシックギター1本だけで終始演奏していてこれがとてつもなくいいのです。
話は少しかわりますが、3年くらい前にバッハのリュート曲をクラシックギターで弾くというCDを買ったんだけど、これはクラシック専門の某ギタリストの演奏で、その方面ではすこぶる評判良いプレイヤーというのもあり、期待してみたのに全然面白くなくてがっかりしました。いや、めちゃくちゃ上手いのです。これでもかってくらい技術があるのは分かりました。
これと似た現象をかつて体験していました。
日本の古来からある「端唄・小唄」に興味を持った時がありました。
落語などで、はっつぁん/くまさんがちょっとご機嫌になってイイ調子で鼻歌のように歌う場面で見かける事がしばしばあります。
或いは、時代劇で時々見かけるお座敷芸のシーンで、三味線の”ちんとんしゃん”にあわせ綺麗どころの芸者がこぶしをまわして歌ったりしてるのをみたことある人いるのではないでしょうか。
そこで端唄・小唄集のコンピレーションCDを買ってみたわけです。どこぞの芸者さんによる歌唱です。間違いなく本職でしょう。残念ながら名前は存知あげなかった。
それを購入してまもなく、美空ひばりが歌う端唄・小唄集のコンピを見つけてしまったのです。
「こういうのもこの人歌ってたの?」と驚きつつ、マスターテープが残ってないもんだから
当時出したレコード(しかもSP盤!)からの針起こし音源でした。
しかし本職の人より上手かった。魅力的な歌唱というのか色気があるというのか、圧倒的に
惹きつけるものがありました。単に知ってる歌手が歌っていたからという贔屓目の関心からではないです。何度か聞き比べてみた上でです。
Steve Hackettや美空ひばりにはリスナーを意識した演奏や歌唱が感じられました。本職の二人の方は楽曲に忠実だったのかもしれないですね。本人にしてみるとそここそが大事で、そして自分の技術の向上こそが最も関心事になってくるでしょうね。そうなるとその技術力が前人未到の領域に入ることを理想としていることは想像つきます。ここまで来るとどちらも良さがあるわけですが、リスナーを意識した演奏や歌唱とは、リスナー好みのものを単に考えたり提供したりするという意味ではなく、自分のやろうとしている事をどう的確に表現してリスナーに伝えるかの工夫や努力が、乗っかってるものなのではないかと思います。その差ぐらいでしょう。
ストレイチルドレンのサントラに関する業務のあれこれがこの1月半ばから増え出してきています。音源の方の作業もさることながら、特典の一つであるアクスタの件で色々考えたり業者と対応する事が出てきて、あっという間に時間が経ってしまいます。
共作ではないもう一曲の1コーラス分くらいは纏まりました。
今週はここまで
次回につづく