エンニオ・モリコーネ氏が亡くなった

91歳は長寿であったと思います。

最後は転倒による大腿部骨折で入院し、そのまま亡くなったそうです。

高齢者が大腿部を骨折したら、歩けなくなり、寝たきりになる確率が高くなる。

それをきっかけに、死亡する人がとても多いと聞きます。

モリコーネ氏の作品で有名なのは、「荒野の用心棒」や「ニューシネマパラダイス」のような、哀愁ある美しいメロディーで、ファンの方は多いと思いますが、掘り下げてみると様々な映画ジャンルで多彩な曲を作曲してるのがわかります。

90年代にモリコーネは未公開映画を含め、多く再販されサントラ市場でブームにもなりました。

私たちも、その流れで、映画の内容は全く知らないけど、曲は大好きという、あるあるのサントラリスナーとなったわけです。

とはいえ、70年頃に公開され、日本でもヒットしたマカロニウエスタンフィルムノワールと言われるヨーロッパのギャング映画のほとんどは彼の音楽であり、当時は大量にTV放映されていたので、知らないうちに、かなりの影響を受けていたと思います。

中学当時はモリコーネがどんな顔をしている人かは知らないし、映画も観たことないけど、彼の音楽だけは大好きでした。

そういった意味でセロニアス・モンキースにとってのルーツミュージックと言っても過言ではないと思っています。

晩年は、作曲よりコンサート活動が主で、調べてみると最後のフィルムスコアは2016年のタランティーノ監督の「ヘイトフル・エイト」ではないかと思います。そういえば2003年の大河ドラマ「Musashi」もそうですね。

残念ながら、どちらもあまり印象には残っていません。

ともかく偉大な作曲家であり、私たちの心の師匠でもあったモリコーネ氏のご冥福をお祈りします。

~谷口が選曲したフェイバリットソング

【1位】

La Lucertola

映画:Una Lucertola Polle Di Donna(A Lizard In The Skin Of A Woman

理由:哀愁ある中に非常に緊張感があって迫ってくる所がいい

【2位】

Metti,Una Sera A Cena

映画:Metti,Una Sera A Cena(Metti,One Of us)

理由:シンプルなメロディラインの繰り返しが織り成すリズムの語呂が聞いてて気持ちいい

【3位】

Doricamenta

映画:Le Foto Proibite Di Una Signora Per Bene(The Secret Picture Of A Respectable Woman)

理由:PinkFloydの伊映画のサントラアルバム「More」を彷彿とするしっとりとしたサウンドが好み

~安達が選曲したフェイバリットソング

【1位】

「FISTFUL OF DYNAMITE 」

邦題:「夕日のギャングたち」

黒いジャガーのテーマは、サントラでポセイドンアドベンチャーの「モーニングアフター」の次に買ったドーナッツ盤だった。

そのB面がジェームズ・コバーン主演のマカロニ・ウェスタン「夕日のギャングたち」だったのだが、当時はほとんど聞かなかった。

ある時、「シャンシャンシャン」というコーラスメロディーが「いい!」と思えた瞬間があり、それをきっかけにB面ばかり聞くようになった。

【2位】

Citta violenta

邦題:「狼の晩歌」

当時、日本で大ブレイクしたブロンソン主演のギャング映画の主題曲。当時、中学生であった私は、聞いてたラジオの洋楽チャートの一位になったこの曲のヘビーなファズ・ギターと転調のかっこよさに衝撃を受け、速攻ドーナツ盤を賈い、すりきれるほど聞いたのを覚えている。

【3位】

Here’s To You

邦題:「勝利への讃歌」

これも洋楽チャートで一位になった曲で、電気椅子のシーンとJバエズの「Here’s To You Nicoka and Bart 」のリフレインが、衝撃的で、いまだに頭にずっと残っている。

全てシングル盤で、当時買っていたので、改めて思うに、モリコーネは私にとっての作曲の師であったのだ。